朝起きた時に口臭が気になったことはありませんか?
夜、歯磨きをしていても、朝になると口の中がねばついたり、口臭が気になったりすることもあるでしょう。
口臭がなくても、起きてすぐの口の中はなんとなく気持ち悪いと感じ、
朝食を食べる前に歯磨きを済ませる習慣の人も少なくないでしょう。
一方で朝ご飯を食べた後に、歯を磨いて、学校や会社に出かける習慣があるという方も少なくないはずです。
これらは、歯の健康ということを考えたときに、朝の歯磨きは、朝食前と朝食後どちらが正解なのでしょうか?
朝の歯磨きは朝食前と後どちらが良いのか
結論から言いますと、朝の歯磨きは朝食前がおすすめです。
夜しっかり時間をかけて歯を磨いているという方でも、100%口の中の細菌やバクテリア、細菌の住み家であるプラークを除去することはできません。
寝ている間に、細菌やバクテリア、プラークは起きている間の倍も増殖しているのです。
また、寝ている間に口の中には埃や細菌が、呼吸によって口の中に入っていることもあります。
朝食前に歯磨きをしないことで、埃や大量に培養された細菌やバクテリア、プラークを朝食と一緒に体内に取り込んでしまう可能性が高まるのです。
そう考えると怖くなりませんか?
朝起きてすぐに歯磨きをすることで、細菌の数やプラークを減らすことができます。
朝起きたらすぐに歯磨きをするべき理由
プラークは歯垢とも呼ばれていて、口の中にいる細菌やバクテリアなどはプラークに住み着いています。
口の中に住んでいる細菌の中には歯周病菌も存在します。
歯周病菌は、体内に取り込まれることで、糖尿病や心臓病、脳梗塞のリスクを高めるといわれています。
歯周病菌は、時間をかけて歯槽骨を溶かして、歯を脱落させてしまう菌で、歯周病菌そのものには、糖尿病を引き起こしたり、心臓病にしたりする力は大きくはありません。
しかし、糖尿病や循環器系の病気にかかっている場合や、病気になるリスクを持っている場合には、歯周病の出す毒素や刺激によって、相乗的効果で血管の状態や全身状態を悪化させるのです。
もちろん歯周病になることで、歯がぐらついたり、抜けたりして十分に栄養がとれないので、生活習慣病になったり、全身の状態が悪くなったりするということも考えられます。
現在では、生活習慣病と歯周病は関連があることが報告されています。
歯周病はもはや口の中の細菌だけではなく、全身に影響を及ぼす可能性が高くなるのです。
朝、歯磨きをするだけで、歯を守るのはもちろん、生活習慣病に対するリスクも減らすことができます。
朝起きたら、すぐに口の中の状態を整えて、朝食や飲み物を摂取するようにしましょう。
本来は2回磨くのが理想的ですが、朝は、忙しくて2回も歯磨きをするのが難しいということも少なくありません。
朝食後にも歯を磨くけれど、食後も合わせて朝2回も歯磨きをする時間がないという方には、マウスウォッシュがおすすめです。
歯を磨きすぎて知覚過敏になっているという方には、朝起きてすぐには、歯周病予防効果のあるものや、殺菌効果のあるマウスウォッシュを使ってから、朝食後に歯を磨くという順番でもよいでしょう。
反対に朝起きてすぐに歯磨きをするけれど、朝食後に時間がないという方には、キシリトール入りのガムを噛むのもおすすめです。ガムを噛む時には、砂糖が含まれていないものを噛むのがポイントです。
朝歯を磨くのは、プラークを除去し、細菌の数を減らすことが目的なのです。そのため歯を磨くことやマウスウォッシュなどで除菌すること、それと唾液を増やすことで細菌の増殖を減らすことができるのです。
正しい歯磨きの方法
正しい歯磨きの仕方を知っていますか?
歯磨きをする時には、歯磨き粉をたくさんつけている方も多いものです。
歯磨き粉をつけないと、「歯を磨いた気がしない」と感じる方も多いのではないでしょうか。
歯磨き粉は研磨剤の役割も果たしています。
そのためたっぷり歯磨き粉をつけて歯を磨くと、歯の表面が傷ついて削れてしまい、知覚過敏の原因にもなります。
朝歯磨きをする時には、歯磨き粉なしがベストです。
歯磨き粉に含まれるミントなどの清涼感は、歯が十分磨けていなくても歯が磨けているように錯覚をおこしてしまうからです。
さらに市販の歯磨き粉には研磨剤が含まれています。
朝2回、昼、夜と磨くことで1日4~5回の歯磨きで、前述したように歯の表面を傷つけて知覚過敏のリスクが高まるからです。
しかし朝起きて口臭が気になる場合には、研磨剤の入っていない歯磨き粉を使うようにして、1cm以下の量の少量の歯磨き粉をつけて磨きます。
歯ブラシは、電動でも手動のものでも構いません。
自分が使いやすいと思うものがベストです。
歯ブラシは毛先が開いてきたら交換するようにし、常に磨きやすい状態のものを使うように心がけましょう。
手動の歯磨きを使う時には、鉛筆を持つようにして磨きます。
握ってしまうと力が入りすぎることと、細かくブラシを動かすことができないからです。
歯の表面よりも葉の付け根の歯周ポケットに歯ブラシの毛先が入るよう、角度をつけて優しく磨くようにしましょう。
力は入れずに軽くブラッシングするだけで十分です。
細かく刻むように動かして歯磨きをしていくことで、歯周ポケットの周辺を隈なく磨くことができます。
歯と歯の隙間にはデンタルフロスを使うことで、より丁寧に歯を磨くことができます。
フロスを使う場合には、先にフロスを使って歯ブラシで仕上げるのがベストです。
うがいをする時には、少しの水を含んでしっかり口の中で発砲するようにして、洗い流します。
自分の歯磨きの仕方ができているかどうか不安という方は、定期的に歯科医院で、磨き方の指導を受け、チェックをしてもらうことが大切です。
自分の歯並びにあった磨き方や、磨き方の癖を教えてもらうことができます。
まとめ
朝起きてすぐに歯を磨くことは、歯を清潔に保つのはもちろん、口の中のプラークを除き、歯周病予防に加え、将来的な生活習慣病の予防など健康管理にも役立ちます。
朝起きて歯を磨くことで、すっきりとした口でおいしく朝食を頂くこともできるので、爽快感も味わうことができますよ。
これからは、朝起きたらすぐに歯を磨くことを習慣にしていきませんか?